Uppsala Diary

スウェーデンへの留学を機にブログを開設。帰国後もたまに綴っています。好きなものはチャイコフスキーの弦楽セレナーデと新印象派。

Homestay Day4

*スケジュール

12:30 昼食

     移動

14:00 職場見学

15:00 街探索(お礼のカード購入)

17:00 アウトレットのお店とのお店

19:00 夕食

21:00 子どもを寝かしつける(お母さんも一緒にちょっと寝ちゃう)

22:00 お母さんのお仕事の話聞く

24:00 就寝

 

*人としての自立がGender Equalityの第一歩

1月まで休職中というのもあってここまでの昼食はお父さんが作ってくれていました。
どれも簡単なものだけど大学生時代によく作ってたらしいです(5日間同じ晩ごはんだったこともあるとか)
また、職場まで車で連れて行ってもらってる時にお母さんと車の運転免許の話になりました。
住んでる地域にもよると思いますが、免許がないとひとりでどこにも行けないし
もしも一緒に住んでる人に何かあったときに困るから自立のために取るべきだと言われました。
また両方働いていれば、片方の職場が理不尽だったりしたときにNOと言いやすく
雇用の流動性が上がり、結果的に悪い会社は淘汰されることになるっていう面でもプラスだ、みたいな話を聞きました。
 
Gender Equalityって、
「"女子だから料理"が嫌だからしない」というものでもなくて
性別と無関係にその個人個人の得意なこと苦手なことを踏まえて
人の間で協力して作り上げるものだと思っているけど
その中で、ひとりひとりがまず自立していることは前提としてとても大事だと思いました。
意外と大学生の一人暮らしを応援するように住宅提供したりすれば理想達成に近づけるのかも?
 

*柔軟な働き方と余裕

お母さんは家から車で1時間弱の街で働いていて、子どもはそのすぐ近くのpreschoolに通っています。
朝7:00に家を出て、夕方16:00くらいに帰るそうです。
会議がない日は在宅勤務も可。
また車の移動時間も長いけど子どもが歌ってたり話しをしてくれるから苦じゃないとのことでした。
お父さんは現在休職中だけど、失業手当として前までの給料の80%が支給されるから生活費にはあまり困ってないそう。
生活保障と柔軟な働き方が可能であることが生活への余裕を生んでいて
子育てにもいい影響ありそう、と思いました。
21:00とかに疲れてはあ、、って帰ってきてあの男の子の相手は到底できない…
バトルだから…笑
 
次は最終日です!

Homestay Day3

*スケジュール

  9:00 起床

11:00 森散策

12:30 帰宅

     Swedenにルーツを持つ人が冒険するアメリカの番組を教えてもらった

13:30 出発

13:45 教会でのアドベントの儀式

14:30 FIKA

15:30 帰宅

19:00 夕食

20:30 映画

22:30 入浴

 

*このいのちはどこから来ているのか

森散策のときに聞いた話。

Swedenでは10月の第2週、ライセンス持ってる人はみんなhuntingに行くそうです。

huntingについての規則はは政府が決めており、実施の際は近隣住民で組んだコミュニティで行うそうです。

ホストファミリーが農場も兼業していたこともあって、マザーは

”目の前にあるお肉や牛乳がどこからどうやって来ているのかを知ることはとても大事だ”

と言っていました。

たしかに自分たちで育てたりhuntingしたもののいのちを頂く中では、そういうことも考えるんだろうなあと思いました。

 

*異文化

しかしそこでわたしは”Sweden最高!”とはなりませんでした。

北海道の人も同じこと言ってそう、と思いました。

また教会でお話を聞いていた時も京都で訪ねたお寺を思い出し、

宗教の違いはあれど、人間を超越したものに頼りたくなったり

感謝を伝えたりするのは一緒だよなあと思い、

結局異文化と言えど作り出しているのは人間でしかないので

突き詰めたら同じことにいきつくんじゃないかと思いました。

 

そしてわたしが見たものはSwedenの文化というよりその人その人の価値観や生活様式でしかなく、そこに民族ごとの一般的な法則などを見出したところであまり意味はないのかもしれないと思いました。

 

*ホームにしていく

これからの人生で何回も環境を移っていくだろうし

新しいところにいくのには不安がつきものだけど

4ヶ月前に初めて降り立ったウプサラを今ホームだと思うように

行った先を自分のホームにしていってね、というお話をしてくれました。

自分の力でアウェイをホームにしている人はすごくかっこいいなと思うし

パートナーと一緒に乗り越えている姿はとても柔らかい。

どちらも憧れるけど、自立あってのパートナーなんだろうと思うし

今の期間は前者をつよくするための時間なんだと思います。

 

ホームにするというのは自分にとって味方だと感じるものにすることかな。

コミュニケーションをとって相手を知る

たくさん歩いて街を知る

そういうことの積み重ねなんだろうな。

 

生活環境に関しては全く不便していないしこの街は大好きだけど

まだ英語でのコミュニケーションは構えてしまうところがあります。

目標を高くしすぎて届かなさに絶望して嫌になってしまった反省もあるので

現実的な目標を立て、こつこつと積み重ねていきたいです。

あともっとハキハキ喋ろうという初歩的なことも以前より意識するようになりました。

 

*to be honest

どうして結婚したの?という質問をこの日はマザーに聞いてみました。

返って来た答えは「いろいろ素敵だったけど一番は自分が正直でいれたし、いてくれたから」でした。

前にお付き合いをしていた人は何でもマザーに合わせてくれる人で

長く付き合ったけど相手が疲れてしまったそうです。

自分も好きな人には合わせがちだったことがあるので聞いてて胸が痛かったです。

相手と同じ方向の意見なら素直になることは簡単なんだけど

逆方向のときに素直になることはすごく勇気を必要とするし、

相手が自分で気づくのが一番だろうとか言って伝えることから逃げてしまう。

 

ホストファミリーの夫婦は、わたしたちの前でも関係なく割と激しめの意見のやりとりをしていました。

「こうだよ」「いや、それはちがうよ」「はぁ…(やれやれ)」みたいな。笑

わたしはそこまで主張通さなくてもいいし、やれやれって雰囲気出したら相手を嫌な気持ちにさせるんじゃないかってヒヤヒヤするけど

一緒に暮らしていくためには必要なのかな

それとも一緒にいるうちにこうなるのかな

夫婦には不思議な力がありそうで、惹かれます。

 

Homestay Day2

*スケジュール

  9:00 起床

11:00 散歩

12:00 pepparkakor作り

13:00 昼食

14:00 お菓子の家作り

15:00 FIKA (みんなでゆっくり)

18:00 夕食作り

19:00 夕食

23:00 お父さんの隠れ家見せてもらう

24:00 就寝

 

*文化の背景まで知る

なんでこの話になったのか思い出せないけど、

他の文化を知ったら次は「なぜそうするのか?」を聞くことが大事だとマザーに言われました。

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例えばこの天井から吊られている木は元々パンを乾かすためのもので

それは寒い冬を越せるよう、食糧を長期保存するため。

みたいになぜって聞いてたらだんだん国ごとの人間性にいきつくんだろうな。

それからほとんど毎回疑問に思ったら聞くようにしてたけど

彼らにとっては当たり前のことだから「え、たしかになんでだろう?」となることが多々ありました。

めんどくさい人になるかもしれないけど、今後も大事にしたい収穫のひとつ。

 

 *多様性に触れる機会

大学1回生のころ異文化交流についてどう思うか聞かれたときに、その時は国際交流と近い意味で使われていたけど

『わたしにとっては海外の人と関わることではなく、それ以前に他者との関わりが異文化交流であり、その背景まで理解して受け入れることが大事だ』

みたいなことを小生意気に話した記憶があります。(このときは口だけで行動には移せていなかった)

そして今、自分と違う価値観・バックグラウンドに触れた分だけ、人は他に寛容になれると思っているので、たくさんの違いに触れてそれを受け入れるようになったら人として理想なのかなと考えてました。

 

日本は島国なのも関係していると思いますが、他の国と比べて人の多様性に触れる機会が少ないと感じます。

国や性別、経済的なフィルターを通してマイノリティーと言われる人にわたしはこれまでの実生活で出会わなかったけれど(もしくは知らないままなだけ)

留学で出会った人のほとんどが親戚が外国人と結婚しているとか昔違う国に住んでたとかなんらかのルーツを持っています。

国関係なく日本国内においても多様性は人の数だけあるけれど

手段のひとつとして国が異なる人と関わることも大きい意味を果たすことはたしかだと思います。

明らかに違うし、価値観が違うことが前提だから受け入れやすいのかもしれません。

もしくはそうやって関わる人はそもそも相手について知りたいというスタンスだからかも。

 

言語の教育面や雇用面での体制が整っていない今の日本では

海外の人をどんどん受け入れることに賛成はできないし、同じようになっていくべきだともあまり思いませんが、そんな日本に住んでいるからこそなおさら自分から世界に出て行くという方向は重要だという結論に至りました。

  

*価値観と仕組み

今回のホームステイの最低限の目標としてわたしの中で設けていたのは

・受け入れ先の家族のこれまでと普段の生活の仕方を知ること

・ふたりに、結婚・子育てについての意見を聞くこと

でした。

そしてこの日はホストファミリーと近所の家族が集まってゆっくり話す時間があったのでまず「どうしてみんな家族と多くの時間を過ごすのか?」と聞いてみました。

返って来た答えは「労働時間が週に40時間と決まってるからあとは家族の時間」というものでした。

わたしの予想として「家族が大事だから」といった価値観を提示されるかなと思っていたので少しびっくりしました。少し。

思えば日本人も家族と過ごしたくない訳じゃなくて、単純にやらなければならないものに追われて家族との時間が減ってしまっているだけなのかもしれない。

なぜその週40時間が徹底できるのかというと労働者連合の力が強いからみたいです。

あとは本人たちもその権利を認識してることかな。

 

*人はいかにして親になるのか?

上のようなことを話していたとき、別の部屋で遊んでいた子どもの1人が怪我をしてしまいました。

その子は大泣きしてお父さんに抱っこしてもらっていたのですが

そのときのお父さんの顔が、ついさっきまでわたしたちと話していたときと全く違う表情になっていたのです。

その表情を見てわたしもなぜか泣きそうになりました。

自分が小さいころを思い出したのか、娘に大丈夫だと繰り返し伝え安心させる雰囲気に気が緩んだのかわからないけど…

人が親になるプロセスがとても気になります。